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イーベイ・セラー成功事例:シュッピン株式会社

北米への越境EC、イーベイだから決済リスクの心配なくスタートできた

遠方の顧客も買いやすい工夫で、売り上げ約200億、ECは120%で成長中!

国内市場が縮小していく中、越境ECが注目されているが、決済などのリスクが心配で、なかなか踏み出せないと考える事業者も多いことだろう。

カメラ総合サイト『マップカメラ』はECで販売が難しいといわれる中古品と、新品を同時に扱うことで国内の実績を上げてきた。8月にはイーベイに出店し、北米にも着実にファンを広げている。同店を運営するシュッピン株式会社 グローバル戦略部 新井奈津希氏にお話を伺った。

弊社の商材はカメラ、高級機械式時計を柱に、万年筆、ロードバイクの4種類があり、新品、中古品の販売と買取りを行っています。

実店舗は東京・西新宿に1店舗のみ。ネットの利便性を最大限に活かしたECサイトでも、実店舗と同じ感覚でご購入頂きたいと考えています。

とくに中古品をECで購入する場合「実際の状態がわかりづらく心配」という声が非常に多いため、弊社では商品状態の写真や詳細の説明をなるべく多く記載するなど、お客様が選びやすくなるような工夫に力を入れています。

また「先取交換」という独自のサービスも展開しています。お客様のお手持ちの品物の買取と、差額での商品購入を同時に行う「下取交換」では通常、お客様が売りたいものを送ってから購入商品を受け取ります。しかし弊社で展開する「先取交換」では、買取商品を発送するよりも先に購入商品を入手することが出来ます。

弊社では「ワンプライス買取」といって、減額なしの買取価格表をECサイトに提示しているため査定の必要がなく、インターネットでもスムーズに取引が完結できる仕組みがあります。

購入層は、おもに30〜60代の男性。マップカメラでは実店舗のほか、ECは自社サイトと、楽天、ヤフー、ヤフオクにも出品しています。

マップカメラは前年度売り上げ約200億。前期比で112%、EC売り上げは120%で成長しており、10月には弊社の業績予想を上方修正致しました。

PayPal使用で決済リスク緩和、中古商品も多いイーベイで越境ECに進出

越境ECを意識し始めたのは数年前のことです。海外からの来店客が非常に増え、インバウンドの需要を感じていました。しかし弊社には、海外からのお客様が帰国されてからの窓口や、アプローチする手段はありませんでした。

私のいるグローバル戦略部は4月に新設され、手探りで海外進出の道筋を考えてきましたが、海外販売においてはやはり、チャージバックのリスクが心配でした。

海外サイトを作っても現地でのSEOはどうしたらよいか、現地拠点があったほうがいいのか、在庫はどう管理すればよいのか、といった課題にも悩んでいたのです。

越境ECにはさまざまなサービスがある中で、イーベイは支払い手段にPayPalを使うことでチャージバックのリスク緩和ができますし、もともと中古商品が多く出店されている市場があったので、カメラに商材を絞り、ストアを設けて出店することにしました。

ターゲットは北米。実店舗に来店されるのはアジアやヨーロッパの方が中心でしたが、今回はお客様の少ない北米にあえてアプローチして、反応を見たいという思いがありました。

始めてみると、思いのほかご注文をいただくことが多く、手応えを感じています。

北米からの問い合わせ内容はどういうものがくるのか、といったことも不安でしたが、イーベイでも国内と同じく、商品写真や情報を詳細に載せているせいか、予想外な問い合わせはあまり来ていません。

業務フローとしては、マップカメラの掲載データを流用し出品していく流れです。チームのスタッフは語学が堪能なので、翻訳は内部で行っています。

国内ECと在庫連動をスタートしましたが、だいぶ慣れてきました。わからないところはサポートもしてもらえるので、助かっています。

国内とは違う売れ筋商品も把握、マーケティングにも活用できる

日々、イーベイの受注管理をする中で、どこに何が売れるかわかるようになるので、海外マーケティングにも活用できていると思います。
面白いのが、北米では国内でよく売れているメーカーとは別の商品がよく動きます。また、アメリカの中でも、ある特定の地域からのご注文が非常に多いのも、意外な展開でした。

イーベイはもともとオークションサイトなので、評価基準が厳しいのですが、弊社は現在ポジティブ評価を29件いただいています。まだまだ少ないですが、ポジティブ評価の文章を見ると、配送の速さをおほめいただくことが多いですね。

また、弊社のストアはお客様のストア回遊率がとても高いのです。それだけ店舗としての価を見られる機会も多いわけですから、その中で信頼をしっかりと高めていきたい。

イーベイ内での検索にヒットしやすくするためにも、ポジティブ評価を継続していただけるよう店舗運営に努めています。

北米への出品点数をさらに増やし、発送エリアも拡大していきたい

現在、イーベイのストアには、国内ECにアップしている商品の中から、海外のお客様に需要がありそうと思ったり、実際に反応が良かったりしたものを、少しずつ選定してアップしている状況です。

国内ECサイトでは毎日中古だけで400点、トータルで9000点以上の商品が掲載していますが、イーベイに掲載しているのは240点程度。ゆくゆくはもっと点数を増やし、北米内で制限している発送地域も拡大していきたいです。

ゆくゆくは、カメラ以外の商材も掲載したいですね。ただ単価が大きくなるので、配送方法をどうするのかなど、課題は山積みです。

イーベイの機能を使いこなしながら、1つ1つクリアして、海外でもより多くの商品を販売していきたいです。

シュッピン株式会社
http://stores.ebay.com/mapcamera

*初出:ECのミカタ、2017年11月

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